弊社の固定電話は24時間留守電対応

弊社の固定電話は24時間留守電になっています。
理由は、

 「私の時間を奪うから」

です。固定電話にかかってくる99%は営業電話です。
昨年、固定電話にかかってきた私が対応しなければならない電話はたった2件でした。
1つは税務署からの連絡、もう1つはお客様からの問い合わせ電話でした。
どちらも留守電を確認して、すぐに対応してすぐに終わりました。

弊社のような小さな会社でも営業電話は1日に何本も入ってきます。
それらにいちいち応答していては、仕事になりません。
実際24時間留守電にして分かったのですが、そのような営業電話は留守電と分かると秒で切ります。
留守電にメッセージを入れて折り返しを期待することすらしません。
自分で会社を始めて3年経ちましたが、いままで1件もそのような営業電話の留守電はありませんでした。

しかも間違って営業電話を取ってしまって、
興味がないことを伝えると相手が不機嫌になって一方的に切られることも度々ありました。

そんな電話に付き合う必要ありますか?

仮に対応が必要な電話でも留守電に入れてもらって、後で対応すれば済む要件ばかりです。
ですから弊社では固定電話は24時間留守電にしています。

24時間留守電でも即時対応できる仕組み

99%が営業電話で意味がないとはいいつつも、お客様から緊急の電話があるかもしれません。

そういった緊急電話の殆どは携帯にかかっては来ますが、
担当者不在でたまたまお客様側の対応者が私と面識がない場合、
固定電話に電話をかけることがあるでしょう。

なんらかの対策が必要です。

私はビジネスホンを設置工事も行います。
また私はインターネットも分かりますし、サーバも触れます。
今の会社の前の前、OCNで常時接続サービスが始まった頃、プロバーダーの立上経験がありますので、
その知識を生かして対策をしました。

留守電に録音がされると、スマホにプッシュ通知が飛ぶようにしました。
録音された留守電はスマホでインターネット経由でどこからでも留守電を聞けるようにしました。
これで緊急電話であっても、すぐに初動が取れます。

自分の時間が奪われることなく、必要な仕組みを導入した事例になります。

携帯電話の着信も対策

携帯電話は直接連絡を取りたい相手に連絡とれるので非常に便利な道具です。
公衆電話や家庭から固定電話を駆逐したのは携帯電話です。

しかし便利ではあるのですが、これも弊害があります。

相手の都合関係なく、電話をかける側のタイミングでするので、
かけられた方はタイミングが悪かったりする場合があります。

私の携帯は基本、数回コールで留守電になるようになっています。
どうしても要件がある人は留守電入れますし、
知っている相手であれば必ず折り返します。

それで十分です。

また営業電話もありますので、これもフィルターをかけています。

基本、電話帳登録されていないのは、即座に留守電に飛ぶようになっています。
仮にお客さんで用事があるなら必ず要件を留守電に残すか、メールなど別の手段を使って連絡を取ってきます。

また携帯の電話帳に登録がないお客さんでもかつて名刺交換したことある方でしたら、名刺管理Sansanに登録されていますので、
着信時に相手の名前が分かるようになっています。

着信の電話に出られればそれでいいですし、折り返しでも全く問題ないと思っています。

自分からの連絡によって「相手の時間を極力奪わない」よう気を付けていること

まずは極力電話は使わないようにします。

メール
SMS
LINEなどのSNS
FAX
ウェブフォームや連絡用専用アプリ

宅配業者の方が不在表には配達ドライバーの方の携帯電話が書いてありますが、携帯には電話しないようにしています。
専用アプリやQRコードがあるので、そちらから再配達の登録をします。

ドライバーの時間を奪わないことと、安全のためにです。
運転中や作業中の電話は危ないですからね。
再配達の確認もドライバー都合のいいタイミングの方がより良いでしょう。

しかし上記のような連絡手段が苦手で「電話が一番!」という方もいます。
そうゆう方には最初に電話します。だけど呼び出しコールは基本5回まで。
5回鳴らして出なければ切って、携帯にSMS入れます。
留守電につながれば、留守電にメッセージを残します。

呼び出し中、自分も待つことにもなりますし、
相手も取込中に電話がずっと鳴り続けるのはイヤなものですからね。

折り返しを希望するか、メールの確認をお願いするか、
要件を簡素に伝え、相手の応答を待ちます。

相手にも要件確認して、対応してもらえればそれで十分です。
折返しの電話も要らなくなり、なども不在着信をやり取りする行き違いをすることもありません。
時間を節約できます。

No More Telephone! 時間大切

タイトルの「No More Telephone! 時間大切」とはホリエモンこと、堀江貴文さんの「No Telephone」という曲のパロディです。私はYoutubeのホリエモンチャンネルが好きで、そのYouTube動画の最後に挿入歌で流れています。最近、AppleMusicでも配信されているのでiPhoneでも聴いています。とてもテンポのよい曲で好きな曲です。YouTubeでも聴けますので是非聴いてみてください。

この歌の中の歌詞で、「時間大切・・・ こんだけスマホ普及した時代 今時電話想定外・・・ そもそも電話いらなくね? 相手のタイミング考えてなくね? ・・・ No No No Telephone 相手の身になれYo!」

スマホやSNSがない時代は電話はなくてはならないものでした。今でも連絡手段として不可欠なものではありますが、今ではメールやLINEなどのSNSなど様々な連絡手段があります。それぞれ電話もSNSも連絡手段としては同じなのですが、性質が異なります。電話はやはり歌詞にもある通り、掛ける側の都合で電話をし、電話は相手がどのような状態か関係なくかけて相手と話すことができます。とても集中して仕事に取り組んでいるところに電話1本かかってくるだけで、その集中は途切れます。電話が終わってからまた元の集中状態に戻るにはまた相当時間がかかります。悪く言えば電話は相手の時間を奪う行為とも言えます。

折角、現代社会は技術発展によってさまざまな連絡手段を手に入れました。我々は適材適所でこれらを賢く使いこなすことが大切です。

よくよく連絡手段ごとに性質が異なります。適材適所で使いこなし、対策を取ることで、仕事の効率は上がり、自分の時間も不用意に奪われることなく、相手の時間も奪わずに済みます。使い古された言葉ですが、真のWin-Winの関係を築くことができると思います。

もう少し電話についての考察・電話について思うところ

電話を掛けた方も、相手がその場に居なかったりすると、受付の人に呼び出してもらったりして、呼び出しの間時間を取られます。

呼び出してもらった結果、不在で要件を伝えられなかったりします。
結果、待ってた時間1~2分がムダになります。

たった1、2分のことと思うかもしれませんが、チリも積もれば山となります。
電話した自分も1,2分のロスがあり、電話応対した取引先の社員も1,2分のロスが発生するわけです。
1日1回このようなことがあれば、年間200日仕事したとして、一人400分。
相手社員も含めれば約13時間、年間で1日と半日分
この意味のない電話応対に時間を使っているということになります。
これを皆さんはどう見るでしょうか。

「然もありなん」となんとも思わないか、
1日分の時間を稼ぐことができると思うかで、だいぶ違うと思います。

今の日本に、この些細な時間でも時間を無駄にしている、という感覚あるでしょうか。
日々忙しく立ち居ふるまっているようですが、ムダにしている時間もかなりあって、1日終わってみたら今日何やってたっけ? 
という人が多いと思います。

私の取引先の社員さんが、コロナ緊急事態宣言が出たときこんなことを言っていました。
「ほとんど電話がかかってこなく仕事に集中できはかどった。」 という話をしていました。
電話の応対がないだけで、自分自身で実感できるほど仕事がはかどったということです。

このことはただ仕事がはかどり、成果が上がったということにとどまりません。
今まで何となく対応していた電話応対のせいで、実感できていなかった仕事の達成感を、
他人に話したくなるくらいの充実感を感じたのです。
人は何か物事に集中し、確かな成果・結果を実感することで幸せを感じるようにできています。

私は電話屋出身で今でもビジネスホンを売っている身ですが、そのような現状は変えたいと思っています。
日本の生産性は先進諸国の中で最低ランクだそうです。
些細なことのようですが、このような電話のあり方も生産性の低さの原因の一つだと思います。

経営者としては、

「社員のすべき仕事に集中でき、確かな成果を出し、それを実感できるにする=社員のやりがい」

この環境づくりが経営者の仕事だと思います。

社員満足度という言葉が出てきて、福利厚生や休暇の取りやすさなどを改善するような動きがあるようですが、
社員満足度の本質はそこにあらず、本来すべきことに集中できる環境を与えてあげることと考えます。

先日メンタリストDaiGoさんの動画でこんな残念な研究結果があることを話されていました。

「仕事にやりがいを感じる日本人は、わずか6%」

この数字を見てどう思ったでしょうか。
昔の勤勉勤労の典型的な日本人の姿は感じられません。
なぜこのようにことになってしまったのか。
よくよく考える必要があります。

技術は日々新しいものが出てきています。
電話も含め適材適所で正しく道具として使うことで、
日々の雑多な事から解放され自分のすべきことに集中でき、
生産性が上がり、日々の成果に満足し、充実した日々がおくれるようになると自分は思っています。

「No More Telephone!」

はそれを実現するための一手段です。

やり方はこれだけではありませんが、象徴的な言葉だと思います。

私はそのような事に少しでも貢献できればと思っています。

株式会社ネットワーク東海 代表取締役 岩田好史